猫の腎臓病について

猫の腎臓病について あなたはご存じでしょうか。

猫の腎臓病とは…

猫の死因でもっとも多いもののひとつが腎不全です。

一般的に塩分の濃さが腎臓に多くの影響を与えていると考えられています。
また、塩分と同じくらいタンパク質も腎臓へのダメージを与えていることも知られています。
キャットフードの塩分などは随分と調整されてはいますが、相変わらず死因上位に入っています。

原因は色々とありますが、猫の先祖はもとは砂漠に住んでいたため、水を多く飲めように身体が作られていません。
そのために腎臓に負担がかかるようになりました。

また、日本では猫と聞くと魚ですが、それは日本が島国で周りを海で囲まれているため豊富な魚がキャットフードの原材料になったのです。
外国では圧倒的にチキン(鶏肉)が豊富です。
また健康志向から脂肪分の少ないターキー(七面鳥)も最近は多いです。
海の魚はそれなりに塩分を含んでいますので、魚を主としたキャットフードは長い時間をかけて腎臓に負担をかけていきます。
このような理由で、特に日本の猫は腎臓病が多いのです。

腎臓病の見つけ方

腎臓疾患自体は病院での血液検査で簡単に発見することができます。

ただし猫はとても我慢強い動物なので、飼い主さんが気づいてあわてて病院に行った時はすでに相当進行していて腎臓の数値は悪かった…というのはよくある話です。

実際腎臓に関していえば、検査で出た数値もあくまで悪くなった度合いを調べるようなものなので未病までは見抜けません。
そもそも数値に異常がないからといって、まったく腎臓に問題がないわけではありません。
年齢とともに悪くなるものと考えておいたほうが早期発見につながります。

では、どうすれば未病レベルの腎臓病を見抜けるのでしょうか?
自宅でできる簡単な方法が実はあるのです。

病院でできる腎臓病の早期発見

病院へ猫の新鮮な尿を取ってもって行きましょう。

病院へ行く事さえ猫にとっては相当なストレスですが、猫を連れて行くのではなくまずは尿だけ採取して飼い主さんだけで病院へ行ってみる。
猫を連れて行かないので猫のストレスがなくこれはオススメです。

病院で尿の比重(尿の濃さ)を調べてもらいましょう。
これで平均数値内かどうかがわかります。

尿の取り方は、猫がオシッコをするときに、お皿やスーパーの総菜トレーのようなもので後ろからそーっとお尻の下に差し出して取ります。

とったオシッコを小さな空き瓶やカップに入れてできるだけ早く病院へ持っていきましょう。この時に、尿比重だけでなく、尿にストロバイトやシュウ酸カルシウムなどの尿道結石の原因になるものが混じっていないかも調べてもらうといいですね。

ただし、病院によっては「猫を連れてこないとだめ!」という先生もおられるので「ウチの猫は病院がとても苦手なこと」をきちんと説明して前もって先生の了解は得てくださいね。

動物病院をペットホテルなどで利用した時に尿検査をお願いするのも良い案だと思いますし、それを健康診断のチャンスと捉えてお金が少しかかりますが血液検査をしていただくのも良いと思います。

自宅でできる早期発見

自宅でもチェックする方法はいくつかあります。
下記のような症状は飼い主さんしかわかりません。
日頃より、常にチェックしておきましょう。

  • お水をたくさん飲むようになる

腎臓が悪くなると多飲多尿になります。
多尿ですから当然尿の色が薄くなります。

鉱物系の猫砂なら色を調べることは難しいですが、あなたの猫が高齢なら色がわかる白い紙砂に変えてみてください。
最近は輸入モノでキャッサバという南米の食用芋を粉末にした穀物系の猫砂も販売されています。私も最近まで使っていました。
お値段ははりますが、質はとても良いです。

  • 尿の匂いが独特の匂いになる

こちらは少し独特の匂いなので説明が難しいのですが、いわゆるオシッコ臭ではなくきな臭い匂いがします。
実は、オシッコって無臭なのを知ってますか?
サプリを飲んだらサプリの匂いがしますし、健康な人の尿は匂いがほぼありません。
ですが、空気にふれることで科学反応を起こしてアンモニア臭が強くなります。
腎臓が毒素をろ過する役目を果たせないため、尿は毒素を含んだ独特の嫌な匂いがするのです。

  • 脱水と体重減少

脱水具合のチェックは自宅で簡単にできます。

背中の皮をひっぱてみてください。
すぐに皮膚が戻れば脱水してません。が脱水していれば皮膚はなかなか戻りません。
脱水していれば、身体がだるくて食欲は落ちるし体重も減ります。
日頃から指で背骨を上から下になぞってみてください。
痩せてきたら背骨がゴツゴツしてきます。
ごまかされやすい視覚よりも、ご自分の指の触感を鍛えておきましょう。

最後に一番大事なこと

猫はとても我慢強い動物なので、かなり状態が悪くならないと飼い主さんが気づくことはあまりありません。
腎臓病に限らず、ほかの病気でも同じことがいえます。
愛情あふれる飼い主さんが必ずしも愛猫の病気の早期発見ができるとは限りません。

素敵な飼い主さんと愛猫とをしっかりと結びつけるのは
沢山の知恵
常日頃からのスキンシップ
観察癖
です。

まずは、健康な状態をしっかりと認識し覚えておくことがスタートラインになりますので是非今日から始めてみましょう。

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